心のヒントは体にある
コラム
健芯武道学舎で行うワークの正にヒントになりそうなので、望月俊孝先生の「望月俊孝・ヴォルテックス・パーソナルメール」を原文のまま転記させて頂きました。
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┌1)「虫の知らせ」の科学
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1997年、神経科学者
アントワーヌ・べシャラの
チームはこんな実験を
しました。
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Step 1
被験者の前に
4組のトランプを置き
1度に1枚選んでもらいます。
選ぶたびに被験者は
お金がもらたり
もらえなかったりします。
Step 2
しばらくすると
被験者は、お金がもらえる
2組ともらえない2組が
あることに気づき
考え出します。
Step 3
それを見計らい
チームは「どの組が良いか
悪いかわかりますか」と
尋ねていきます。
∴‥∵‥∴‥∵‥∴
平均的にはだいたい
【25】枚ほど引くと
アタリ・ハズレが
言えるようになりました。
もっとも面白いのは
ここからです。
実は、研究チームは
被験者にある仕掛けを
していたのです。
┌2)心のヒントは体にある
└──────
それは、皮膚伝導性の
測定でした。
被験者の自律神経レベルの
反応も調べていたのです。
すると、なんと
【13】枚を引く手前から
「お金がもらえない」
カードに手を伸ばすと
自律神経が
活性化していたのです。
何かをする前に
ふと感覚がよみがえる。
「虫の知らせ」と
言われるものです。
ある出来事が起きると
脳は身体を利用して
その感覚が記憶します。
そして、次に同じ
状況にあったとき
脳は記憶した体感覚を
よみがえらせ、
実際の活動を判断するのです。
スタンフォード大学の神経科学者
ディヴィッド・イーグルマンは
次のように述べています。
「体の状態が世の中で起こる
出来事の結末と結びつくように
なるのだ。」
「心と体はつながっている」
昔からの教えに
1つの論拠ができた
といえます。
すなわち、現代人を悩ませる
心の問題も身体の感覚から
アプローチすることで
よりよい解決が
できるかもしれません。
次回は、そんな方法を
一緒に見ていきましょう。
本日もお読みいただき
ありがとうございました。
本日のエピソードは
下記の文献を
参考にしました。
感謝申し上げます。
「意識は傍観者である
脳の知られざる営み」
P.93-95
2012年 早川書房
著者 ディヴィッド・イーグルマン
訳者 大田 直子